お宮参りや七五三では、神社で儀式を執り行います。
最近では神社で出張撮影を頼む家族も増えてきましたが、
許可が必要なことを知らずに撮影を行い、他の方に迷惑をかけてしまうケースもあるようです。
本来の神社で行う儀式について理解して、
神様に失礼のないように、そして周りの方に迷惑をかけないように気持ちよく出張撮影当日の素敵な思い出を残したいものです。
そこで、専門家から、神社での儀式についてお話を聞いてきました!
神社で儀式を執り行う意味とは?
本来、神社での儀式では
・お祭りをお仕えする
・宴を用いてのおもてなし
・神様に真心を込めておもてなしをして感謝や願いを聞き入れていただく
ことを目的に執り行います。
大事なことは、
神様に感謝し、赤ちゃんの健やかな成長を祈願するというその気持ちです。
神様が願いを聞いてくれるように、一つ一つの儀式には意味があります。


撮影:ライトハウスフォト
神社でのお参りで知っておくべきこと
正中/せいちゅう
参道の中央を神さまが通る道を正中と捉えます。ですから、参道の中央を避けて進むのは敬意の表れといえます。
また、参道の中央を横切る際に、軽く頭を下げながら通ったり、中央で神前に向き直って一礼してから横切ることで敬意を表します。
鳥居のくぐり方
神社の鳥居には、一般社会と神域を区切る結界のような意味があるといわれています。
目上の方のお宅を訪問するような気持ちで、一礼してからくぐるのが丁寧なくぐり方とされています。
神社の一番外にある鳥居から順番にくぐって参道に入り、鳥居をくぐる際にはそれぞれ一礼をします。
参道の真ん中は神様のエネルギーの通り道になっているので、進むときは道の端を歩くようにしましょう。
また、参拝を終え、境内を出る際も社殿の方に向き直って一礼しましょう。
手水舎で体を清める
参道を進むと、神様に参拝する前に体を清めるための手水舎(てみずや)があります。
手水舎には、水が溜められていて、柄杓(ひしゃく)が用意されています。
以下の順番で手や口をきれいにしてから、参拝をしましょう。
- 1. 右手で柄杓をとって水を汲み、左手を清める
- 2. 左手に柄杓を持ちかえて、右手を清める
- 3. 柄杓を右手に持ちかえ、左の手のひらに水を受け、その水を口に入れてすすぐ
- 4. すすぎ終わったら、水をもう一度左手にかけて清める
- 5. 使った柄杓を立てて、柄の部分に水を伝わせるように清め、柄杓を元の位置に戻す
一連の作業は最初の一すくいで全て済ませます。
参拝
神前で礼拝する場合は、賽銭箱の前に着いたら軽く一礼し、鈴があれば強く鳴らします。
これは神様に自分が来たことを知らせるという意味があります。
そしてお賽銭を準備し、投げずに静かに置くように賽銭箱に入れるようにしましょう。
次に、「二礼二拍手一礼」を行います。二礼は神前に向かって、背中を平らにして、腰を90度折って2回深いおじぎをします。
二拍手は手のひらを合わせてから、右手を少し下にずらして拍手し、再び手のひらを合わせ、祈念をしてから手をおろします。
拍手には神様に自分が素手であること、下心がないことを表しています。最後に一礼で深くおじぎをします。
神社によっては、二礼二拍手一礼ではなく、二礼四拍手一礼のように参拝方法が違うところもあります。
参拝前に確認しておくといいでしょう。
祝詞奏上やお祓いを申し込んでいるときは、手水舎で体を清めた後に社務所へ行き、拝殿や本殿に案内をしてもらいます。
そこからの流れは神職の方からの指示にしたがってください。
二礼二拍手一礼の正しい方法とは?
- ① 深いお辞儀(礼)を二回繰り返します。[ 二礼 ]
- ② 次に両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて拍手を二回打ちます。[ 二拍手 ]
- 拍手は左右に開いた後に再び合わせる行為です。手を再び合わせる際にきちんと音を出しましょう。
音を出す理由は、神への感謝や喜びを表すため、願いをかなえるために神を呼び出すため、邪気を祓うためといわれます。 - ③ そのあとに両手をきちんと合わせながら心を込めて祈ります。
- ④ 両手をおろし、最後にもう一度深いお辞儀(礼)をします。[ 一礼 ]
撮影可能な場所の確認も忘れずに
神域
本殿から一番近い鳥居の中は神域と言われています。
御祈祷中の神殿だけでなく、このエリアでも撮影して良いかどうか、事前に確認しましょう。
御簾=目隠し
御簾とは、社寺で用いる場合のすだれのことで至る所に見受けられます。
結界、特別な領域を表しているので、この御簾の先には立ち入らないようにしましょう
几帳:隔てるもの
裏には見せたくないものがあるので、この裏には立ち入らないようにしましょう
神社で絶対に押さえておくべきマナー
身だしなみ
服装は、その時々の心の表れともいわれます。あらたまった場での服装には今日でも特に気をつかいます。
神社の神職は神さまに対するとき、目上の方に接するように正装します。
・くるぶしが見える靴下NG
・できるだけ肌が見えないようにする
お金について
初穂料(はつほりょう)とは、祈祷やお祓い、祝詞の謝礼として神社に納めるお金のこと。
御礼・御玉串料・御神饌料とも言います。
初穂料の相場は5千円~1万円くらいです。
金額が定められていない神社もありますが、祈祷代として一律で決まっているところも多いので事前に問い合わせましょう。
納める金額によって授与物の内容が違う神社もあります。
神社で祈祷やお祓いを受ける際は
神社に支払う謝礼を紅白の蝶結びののし袋または白い封筒に入れます。
表書きは「御初穂料」のほか「御礼」「御玉串料」「御神饌料」などとし、
下段には赤ちゃんの名前をフルネームで書きます。読み方が難しい場合にはふりがなをふりましょう。
のし袋がない場合には白い封筒でも構いません。
神社への謝礼なので新札にこだわる必要はありません。しかし 汚いお札や破れたお札などは失礼にあたるため避けましょう。
御祈祷の際の注意
・日本の伝統礼法には左を上位、右を下位という考え方があります。着物の着るときも右前にするのはそういった考え方です。
並び順などでもそのことを知っていると良いでしょう。
・祝詞を奏上している間はスマホなどを見ずに、一緒に頭を下げる
・玉串拝礼は、神職(しんしょく)から玉串を渡されるときに軽く会釈し、右手で玉串の元を上から持ち、左手は穂先の方を下から支えて受けます。このとき、穂先の方をやや高くして胸の前に捧げ、両方のひじを張ります。
そのまま、玉串を捧げる机(案(あん))の前まで進み、一揖(軽いお辞儀)します。
そのあとに玉串を右へ90度回して、玉串の根元を手前(玉串の穂先は神前向き)にします。
左手を玉串の元の方へ下げて祈念をします。次に右手を玉串の中程に持っていき、そのまま右へ回します。串の元を神前に向けて、玉串を捧げる机(案(あん))の上に置きます。
・神棚から向かって後ろを振り返る時は神様にお尻を向けないように内回りで回るようにしましょう。

撮影:Life Smile Photo

撮影:Life Smile Photo
日本の伝統行事を行う意味
「我が子が健やかに育ちますように」
「いつまでも幸せでありますように」
と、慈しむ家族の愛を神様に祈願するお参りです。
親から子へ、子から孫へと連綿と受け継がれたてきた古式ゆかしき習わしの大切にしたい日本の行事。
神社は神聖な場所であり、たくさんの人が訪れるため他の人の迷惑にならないように十分配慮するようにしましょう。
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